「日が照っているうちに、干し草を作ろう。」
私たちは、今までにない豊かな生活を地球が数十億年かけて蓄えた化石燃料を基盤にして行っています。資源を乱獲するだけでは、近い将来枯渇してしまいます。経営で例えると資本を使うばかりで、再投資をしていない状態です。私たちは現在、消費、浪費のみしている資源を上手に蓄え、再投資する方法を考える必要があります。「2.エネルギーをとらえ、蓄える」は、エネルギー、食物、その他の資源に余剰がある時に再投資し、システムの中で循環させ、将来の世代においても、不足がないよう維持することです。
エネルギーをとらえる
パーマカルチャーでは、以下の共有で一時的なエネルギーをとらえることを目的とし、デザインします。
- 太陽、風、水
- 農業、工業、消費活動からの廃棄物
- 先人の知恵と技能
パーマカルチャーデザイナーは以下のものを将来にために蓄え、投資します。
- 腐食含有量が高い肥沃な土
- 多年生植物システム(特に食物とその他の有用物を作る木)
- シードバンク、樹木園(有用品種を含む)
- 池、水のタンク
- 太陽熱利用建築(Passive solar system)
もちろん、これまでに蓄積された経験、ノウハウ、技術、ソフトウェアは、これからの省エネルギー社会において貢献する可能性がありますが、パーマカルチャーでは、多くの技術革新が新たな形の問題を起こすことがあることを前提に、慎重に活用します。
「日か照っているうちに、干し草を作ろう」は、私たちに季節的、一時的なエネルギーを蓄える時間、タイミングが限られていることを教えてくれます。同様に瓶の中の太陽の絵も具体的な方法を示しています。生態学においても、植物の光合成によりとらえ、蓄えられたエネルギーを直接的、間接的に我々は得ていることも示唆しています。
(出典:Essence of Permaculture by David Holmgren)