1.3 景観と社会におけるパーマカルチャー

パーマカルチャーはデザインシステムであり、対象地域の景観、社会も持続性の観点からデザインします。

・景観のデザイン

景観デザインに関しては、既にある居住地域、農地をベースに行います。ほとんどのケースで、自然の機能回復のための大幅な活動と再考が必要となります。

以下の項目を検討し、行います。

  • 現在の状況から悪化させないために、さらなる自然に対する干渉を防止する。
  • 劣化、ダメージを受けた自然環境の回復に努め、安定した状態にする。
  • 人々の生活に最低限必要な土地で必要最低限の植物の栽培を行う。
  • 絶滅の危機にある動植物のための避難地域を作る。

・社会のデザイン

パーマカルチャーの原則に従い、以下の責任をもとに社会の形成を目指します。

  • まず、我々の生活を成り立たせる家・庭など場所を確保する。
  • 次に、人口を抑制し、我々の世代で環境危機を終わらせる。

そのために、消費を抑え、できるだけ地域の自然による資源を活用する。

パーマカルチャーを適用するいかなる国、地域においても、最終的に現在の農地、人の居住地を制限し、より多く地域を野生の動植物、その地域固有の生態系に開放することを目指す。

(出典:Permaculture a designer’s manual by Bill Mollison)