何故か落ち着かない。何か気になることがあり、仕事、勉強に集中できない。そんな時がありませんか。そんなとき個人のマネジメントであるパーソナルマネジメントが役に立ちます。その手法の一つを紹介します
職場で5S活動をしている方は多いのではないでしょうか。5Sとは、整理、整頓、清掃、清潔 しつけの5つの活動です。この順番で5つの活動を行うことで職場の作業環境が改善され、安全な職場になり、作業効率も向上します。
この5S活動は職場の改善だけでなく、私たちの心の状態の改善にも応用できます。
ではどのように応用するか、順番に説明します。
1.整理(空にする):まず、静かに一人になれる場所で目を閉じて呼吸(鼻から空気が入る感覚)に5分間集中します。リラックスできる音を聞きながらするのもよいと思います。この際に活用できる音を森で撮ってきましたので、よかったら活用してください。
その後、心の中の感情を客観的に言語化ます。(「あ、怒りの感情があるなぁ。」など)これだけでも、落ち着く効果があります。強い感情があっても無理に抑えようとせず、しばらく呼吸のみに集中します。そうするとちょうど濁った水をコップに入れて、しばらくそのままにしておくと、濁りが下に沈殿し透明になるように、呼吸が落ち着いてきます。
その後それらの感情の原因を考え、ラベルを張ります。ラべリングされた感情の原因のうち必要でないもの(たとえば貪欲、怒り、妄想)と必要なもの(真・善・美に関するもの)に分け整理します。必要でない原因は手放し(捨てる)、必要な原因のみ手元に戻します。
2.整頓:残されたものを自分の成長に必要な「苦しみ(ストレス)の原因」を活用することを考えます。自分の夢、目標の達成に繋がる感情を大切にし、すべきことの優先順位を付け整頓します。
3.清掃:1.整理と2.整頓を繰り返し心の掃除を行います。
4.清潔:きれいに保たれた状態(心が落ち着いた状態)がどのような状態かを意識し、これを毎日維持します。
5.躾(しつけ):上記の4つのステップを維持できる仕組みを考え、継続的、定期的に実施し「習慣」にします。例えば毎朝起きたらすぐに15分間行うなど、時間を決めるとよいと思います。
いかがでしょうか。5Sは職場環境だけでなく心の環境も整えることができそうです。
実際にやってみると、必要でないとわかった感情、原因を手放す(捨てる)ことは簡単ではありません。どうしても知らないうちにつかんだままになっています。イメージとしては必要のない感情は堰き止めるのではなく、「川の流れにまかせて」少し時間をかけて、そのまま自然に流れて遠くに行ってしまうのを待つようにしましょう。常に意識して行うことで、少しづつ習慣化できるようになります。
こころの5Sができた状態で意思決定することで、困難な状況でも、ビジョン(人生の目標)に向かって人生の坂を一歩ずつ進むことができます。
ビジョン(人生の目標)を考える時には、別の記事で書いた、「後世への最大遺物」(内村鑑三 著)が参考になると思います。
では、今日が皆さんにとって良い一日でありますように。
参考記事:「マインドフルネス」