論文要約:ミルクシェイクに対する意識 (2011)

論文要約:ミルクシェイクに対する意識 (2011)(原文Mind over milkshakes: Mindsets, not just nutrients, determine ghrelin response. Crum, Alia J.; Corbin, William R.; Brownell, Kelly D.; Salovey, Peter 2011)

・実験:大学生のボランティア(46人)に「ダイエットシェーク(140カロリー)」と「ぜいたくなシェーク(620カロリー)」2種類のラベル(成分表示)の付いたミルクシェイク(実はどちらも同じ360カロリー・成分)を飲む日を分けて試飲させた。

・結果:「ぜいたくなシェーク」を飲んだ際に満腹中枢を刺激するホルモンであるグレリン*のレベルが劇的に低下した。

*グレリン:食欲を司るホルモンで空腹時には上昇し、食欲を増加させ食物の摂取を促す。反対に満腹時には低下する。

・考察:実際に摂取した栄養量ではなく、多く摂取したというラベルに表示された「情報」により、グレリンのレベルが低下した。(食べ物に対する生理学的な変化が起きた。)人の体は実際に受けた変化だけでなく、精神的に意識する(マインドセットを持つ)ことでも、変化するのであれば、これを意識的に行えば体の働きを意識により良い方向にコントロールできる可能性がある。

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